番組名 | 『侍ジャイアンツ』 |
放送局 | 読売テレビ放送株式会社 (YTV) |
放映日 | 昭和48年11月 4日(日) |
放映時間 | 夜 7:30 〜 夜 8:00 |
第 5 話 『男は地獄で歌うもの』 |
翌朝、同室の八幡に起こされた蛮は、土佐にいる美波理香に思いを 馳せていた。 一方の土佐では・・・ 蛮の妹・ユキに助けを求められ、理香が蛮の実家に行ってみると、 村の男たちが大勢押し掛け、蛮の母・キクを責め立てていた。 昨日の入団記者会見の際の蛮の言動が新聞に大きく報じられて いたのだ。 巨人軍の腹破り宣言を 「敵も味方も分からぬ、土佐の 田舎っぺぶり」 と書き立てられ、土佐の面汚しだと怒っているのだ。 理香は 「これでいいのよ。これこそ川上監督が蛮ちゃんをとった狙い なんだから。 このケンカ、蛮ちゃんか巨人軍か、どちらが勝っても 巨人軍は今よりも強くならざるを得ないわ。」 と皆を納得させる。 当の蛮はといえば、早朝ランニングを勝手にサボり新聞を読んでいた。 そこへ、蛮の腹破り宣言に共鳴して出来た『バンババン私設応援団』が 合宿所へと押し掛けてきていた。 蛮は、グランドではまともに練習なんかさせてもらえないとばかりに 食堂前のスペースで、ドラム缶に向かって投球練習を始める。が、蛮の 投げた球はドラム缶に当たって跳ね返り、一足早く朝食をとっていた 先輩二軍選手たちのいる食堂を直撃。 食事どころの騒ぎではなくなっ てしまった。 富樫は罰として、蛮に食堂の後かたづけと、合宿所中を 塵ひとつないように掃除するよう言いつける。 練習に遅れさせ、コーチに叱られるようにとの企みだったが、蛮は富樫ら の部屋の荷物を机から椅子から、何から何まで窓から放り投げてしまう。 「塵ひとつないように」という富樫の言葉通りにしたまでという蛮と、富樫ら との間にまたも険悪なムードが・・・。 が、そこへ中尾二軍監督と寮長がやってきて、さっさとグランドへ行けと 一喝するのだった。 グランドで柔軟体操をしている選手たち。 ベンチの二軍監督のもとへ 川上監督からの電話が入る。 もっと蛮をしごくようにと言うのだ。 中尾二軍監督は選手を一塁ライン上に一列に並ばせ、逆立ちの歩行練習 をさせる。 ビリから五人、そして途中で倒れた者はやり直しという。 いつも小舟に揺られ、平衡感覚抜群の蛮にとって逆立ち歩きなど何という ことはなかった。 が、他の選手を追い抜いた時に他の選手が倒れたのを チームワークを乱す行為として、中尾二軍監督はやり直しを命じる。 それを見た他の選手たちは、わざと蛮に接触して転倒。 結局、蛮ひとりが追加三往復を命じられるのだった。 そこへ、川上監督と長嶋・王の両選手が多摩川グランドへとやってきた。 そして、長嶋・王のバッティング調整と称して、二人同時に打撃練習が 始まる。 蛮はタイヤを五つもくくりつけられ、外野の守備につく。 長嶋・王は蛮めがけて打ち続ける。 蛮は根性でそれを受け続けるのだ。 両選手と川上監督は、さすがただの反逆児ではないなと感心していた。 終了後、気持ちよく調整させてくれたと二軍選手に礼を言う川上に向かって 蛮はまたしても食ってかかる。 そっちは気持ちよくても、こっちは頭に来て るんだ、と。 川上は蛮の言葉を受けて、明日、一軍の選手を審判として二軍の紅白戦を することにすると宣言する。 そして、そのいずれかのチームのスタメンとして 蛮を起用するとも。 たかが二軍の紅白戦という蛮に向かって、川上は捨て台詞を吐く。 お前の入ったチームの選手が必ずしもお前を助けるとは限らんぞ、と。 そう。 まさに川上監督公認の17対1の喧嘩野球が宣言されたのだった。 しかし、蛮は不敵に笑うのだった。 「どんな地獄でも持ってこいってんだ。 男は地獄で歌うものよ!」 |
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◎ 土佐で・・・ ユキが理香に助けを求めた時に、 理香が乗っていたバイクのナンバー。 今度は 「は 22・・・」 だった。 いくら地元の網元の娘とはいえ、 一体、何台バイクを持ってるんだ? |
◎ 蛮の私設応援団長さんの声は 『ど根性ガエル』の梅さんこと 梅三郎さんの声でおなじみの 原田一夫さんですね。 最近では、『はりもぐハーリー』 のダチョウの声もしてたような。 |