◆◆ 『侍ジャイアンツ』 の 各回ごとのStory (第7話) ◆◆


番組名 『侍ジャイアンツ』
放送局 読売テレビ放送株式会社 (YTV)
放映日 昭和48年11月18日(日)
放映時間  夜 7:30 〜 夜 8:00


第 7 話    『死球台風吹く!』

 蛮がマウンドにあがろうかという時、蛮をスカウトした橋村が

 紅白戦を見に訪れた。

 やはり自分がスカウトした蛮のことが気になるのか、と

 番記者たちに冷やかされながら、橋村の表情は堅かった。

 投球練習を始めた蛮の球は、相変わらずの大暴投。

 あれがプロの球かと笑う番記者たちに、橋村は言う。

   「番場のあの球を見て笑っていられるのはおかしいな。
   あの凄いスピード、恐るべき球質の重さ・・・。
   あの狭い金網の目を押し広げてめり込んだ。
   これは、恐ろしいことになるかもしれん・・・・。」

 球審の長嶋も、蛮がリリーフに立つと決まり、プロテクターを

 両手に持っての重装備に変えた。

 何しろ、妻と4人の子を養う身だ。完全防備で臨まねば・・・と言う。

 そしてゲーム再開・・・。

 初球、いきなり頭へのデッドボールで打者は担架退場となる。

 次の打者へも、やはりいきなりのデッドボールで、代走がたつ。

 さらに、3人目にも頭への死球・・・。

 謝れと迫る相手チームの先輩選手たちだが、当の蛮は

 今は喧嘩野球の真っ最中だと鼻にもかけない。

 川上監督もそれを認め、さっさと代走を立て試合を続けろと指示。

 しかし、さすがに蛮と同じ紅軍の富樫たちも、ケガさせられる相手

 チームの連中に悪いからと、蛮を交替させようとするが

 蛮は、自分は今勝利投手になろうとしているところなんだから

 邪魔するなと言う。

 蛮のデッドボールのおかげでノーアウト満塁のピンチだと言うのに

 何を抜かすかと食ってかかる富樫たちだが、

 蛮は自信満々で宣言する。

 勝利投手になれなきゃ、潔く巨人軍を去るか・・・それでも不足なら

 腹を切ってやると。


 そうして試合は再開。

 ワイルドピッチで1点とられ、その次はまた死球で担架退場。

 次の打者は、蛮の死球を恐れボックスの端の方に構えて打ち気を

 見せない為、蛮はゆるめの球で2球連続ストライクをとる。

 あいつでもストライクが投げられるのかと言う番記者たちに、橋村は

 当たり前だと呆れる。男一匹全身全霊、豪速球で勝負しようとする

 ところに蛮の苦労があるのだと。

 初めての三振になるかもしれないと浮かれる蛮だが、荒球ではない

 と見たバッターが打ち気を見せたものだから、蛮はまたもや豪速球で

 デッドボールを与えてしまい、またまた担架退場・・・。

 とうとう5人連続だ。

 橋村はたまりかねて、マウンドの蛮に駆け寄り止めようとする。

 しかし、川上監督に「君の立場は釣り師だ。料理人は私なのだから

 料理法は私に任せてくれないか」と言われ、引き下がる。

 さらに蛮はランナーにもボールをぶつけ、またもや退場させてしまう。

 ・・・が、相手チームは控え選手のタネ切れとなり、代わりの走者を

 出すことが出来ない。

 交替しても1人守備が足りないことになり、試合は続けられない。

 結局、試合放棄とみなし9−0で紅軍の勝ち。

 よって蛮が勝利投手となるのだった。

 あまりに卑怯な手だと詰め寄る選手たちに、川上監督は蛮の勝ちを

 宣言した。 どれだけデードボールを出そうとも冷静だった蛮に対し、

 味方の数が減っていくのも気付かずに、頭に血がのぼってしまった

 他の選手たちとの、喧嘩度胸の差だと。

   「二軍、敗れたり!!」

 しかし、蛮はそんな連中を尻目に

 改めて巨人軍の腹破りを宣言するのだった。

   「勝利投手ったって、たかが二軍の紅白戦。
   がたがた言うこたぁねぇやな。
   俺の目標はただひとつ!
   巨人軍のどてっ腹を食い破ることだっ!!」


 蛮の私設応援団の団長さんの声の話は
  第5話のところでしましたが、この団長さん
  の職業は・・・。

  そう。魚屋さんなのでした。
  橋村さんに向かって、番記者たちが
  「漁師のせがれの応援を
  魚屋のあんちゃんが・・・云々・・・」と
  言ってますもんね。



   
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