◆◆ 『侍ジャイアンツ』 の 各回ごとのStory (第13話) ◆◆


番組名 『侍ジャイアンツ』
放送局 読売テレビ放送株式会社 (YTV)
放映日 昭和48年12月30日(日)
放映時間  夜 7:30 〜 夜 8:00


第 13 話    『嵐の中のタイゲーム』

4−0で、巨人軍のリードのまま5回を迎える。

阪急の西本監督は、選手たちを呼び集め、策を与えた。

この5回を抑えれば、投手の新浦は川上監督の首切りに貢献した

勝利投手として、名を残すことになってしまうのだ。

それを新浦が望む訳がない。

だから、勝利投手目前の新浦に向かって、阪急の選手たちは

「このままいけば、お前は川上殺しの勝利投手だぞ」
「そんなにしてまで勝利投手になりたいのか」

と、野次り倒した。


案の定、新浦は心乱されて、デッドボールを与えてしまう。

さらにホームランを打たれ、2失点となる。

怒鳴りつける蛮に向かって、新浦は泣きながら食ってかかる。

 「巨人軍の選手なら、誰がこんな不名誉な勝利投手になど
 なりたいものか! そんなに勝ちたきゃ自分で投げろ!!」

そう言ってマウンドを降りてしまった新浦に替わって、蛮は自ら

リリーフに立つ。

まさに、それこそ西本監督の狙いだった。


トップパッターの福本に一塁を許してしまった蛮だが

一塁への牽制球をわざと暴投に見せかけ向こうの壁に当て

跳ね返った球をダイレクトにキャッチ。

そして、見事、福本をアウトにしてしまった。

しかし、その後は、相手の苦手なコースをついたスローボールは全て

ファウルにされ、かといって自慢の豪速球ではストライクがとれず

結局フォアボールの連続で、1アウト満塁となってしまう。

こうなれば、あとは打たせてとるしかないが、蛮の起用したスタメンは

若手ばかりで、もたつく守備に足をすくわれ、とうとう逆転される。

怒った蛮は、スタメンを全部ベテランばかりに替えてしまった。


9回の裏、先頭バッターの蛮はヘッドスライディングで一塁へ。

次の柴田は、蛮の盗塁を助けようと打席を右へ移す。そしてわざと

手を出さずに三振する。その隙に蛮は二塁へ盗塁。

次の王も、しびれを切らしてホームスチールをかけた蛮を助ける為に

バントをした。

そして、何とか1点を返し5−5の同点になった。

・・・が、激しい雨に見舞われ、試合は引き分けのまま

中止になってしまった。

不機嫌な蛮に向かって、記者たちは 「ほんとは雨で中止になって

ホッとしてるんじゃないの?」 と聞く。

しかし蛮は、「雨さえ降らなきゃ勝っていた。 いや、柴田や王が

自分の指示通りに打っていたら勝っていたんだ。」 と言う。

のみならず、柴田や王が、川上監督をクビにしたくないばかりに

打たなかったんだ、とまで言う。


それを聞いていた長嶋は、それは違うぞと蛮に諭し、柴田や王が

お前を助けるためにそうしたのだ、と教えてやった。

川上監督も 「蛮を勝たせるために最善を尽くせ」と言い、我々は

その言葉通り、やったのだと言う。

しかし蛮はウソだと聞かない。

長嶋は蛮を殴り飛ばした。そしてさらに川上監督の言葉を伝えた。

 「このグランドに命を賭けろ。 もし、その結果、わしが監督の座を
 降りることになるのなら、喜んで降りよう。
 なぜなら、巨人軍はわしを必要としないほど強くなったんだから。」


その言葉を聞き、蛮は走って川上監督の後を追いかけた。

そして、雨の中傘をさして迎えの車を待っている川上監督の後ろ姿を

見つけ、さすがの俺も生まれて初めて参った・・・と言う。

そして、俺にはもう必要なくなったから、と短刀を突き出す。

川上監督はそれを受け取り、蛮に話しかける。

お前は、狭い日本のたかだか一球団である巨人軍の腹を破ると

言うが、もっと、極めても極めても深くどでかいものがあるじゃないか

野球そのものをきわめてみろ、・・・と。


蛮も、その言葉に、新たな野球人生を決意するのだった。

  


 途中交替した選手たちのオーダーは・・・

1. 淡口    → 柴田 (ライト)     
2. 大竹    → 王   (ファースト)  
3. 原田    → 高田 (レフト)
4. 上田    → 黒江 (ショート)
5. 富田    → 土井 (セカンド)
6. 河埜    → 長嶋 (サード)
7. 柳田    → 末次 (センター)
8. 阿野    → 森   (キャッチャー)
9. 新浦    → 番場 (ピッチャー) 



   
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